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病院便り

 

 
子育てを頑張るママとパパのために、こどもの病気や身体のことなどの情報を分かりやすく皆様にお届けします。担当は、つくば市・さとうクリニックの佐藤先生と、阿見町・秋吉歯科医院の秋吉先生です。
Vol.5 病気の予防について
こんにちは。今回は病気の予防、特に感染症(伝染病)の予防についてお話いたします。 病気の予防というと、皆さんは何を思い出しますか?うがい、手洗い、マスクですか。予防接種も行われていますね。体力をつける、栄養や休息をとる、などなど、たくさん思いつくことでしょう。では、これら一般に広まっているもののうち、本当に役に立つのは何でしょう?

病原体が感染してゆくには、次の方法があります。
[1] 飛まつ感染
咳、くしゃみ、会話中に微量な唾液が飛んだりするものを吸い込んでしまうことによるものです。
[2] 接触感染
直接菌やウイルスに触ってしまうことで感染します。正常の皮膚からは病原体は入ってきにくいので、傷から、あるいは指についたまま手づかみで何かを食べたときなどに入ることが多いです。
[3] 経口感染
菌やウイルスを食べたり飲んだりしたことにより口から入ってしまう感染です。
[4] その他
虫に刺されたり、動物にかまれたりして病原体が入ってくるもの、輸血や臓器移植によって感染するものなどがあります。

まず、[1]、[2]に対しては、手洗いが有効です。私たちは消毒液で手洗いをしますが、石鹸と水道水でよく洗うのが現実的で、良い方法だと思います。なお、お湯で洗うと手が荒れてしまいやすく、荒れた皮膚には雑菌が繁殖しやすいので、水と石鹸の方が良いでしょう。
また、[1]に対しては、マスクをつけるのが良いでしょう。できれば、病気の人がするのが良いでしょう。病原菌を周りに飛ばさないのが、最も大事なことであり、マナーです。

うがいは広く行われていますが、どうでしょうか?
残念ながら、うがいが病気の予防に聞くというきちんとした研究結果はありません。国際的な感染予防のマニュアルにも、うがいについては書かれていませんし、病院内での感染症予防方法としても、うがいはいたしません。厚生省でも、うがいは「ただ」だから言っているだけです。国の予算はかかりませんから。
のどについた菌やウイルスを洗い出すのではないか?と思われる方も多いでしょうが、例えばインフルエンザウイルスは、のどの粘膜にくっついてから細胞に入り込むまで20分しかかかりません。皆さんは、20分おきにうがいをするのでしょうか?
むしろ、かぜやインフルエンザ、急性の胃腸炎などが流行しているときは、人ごみを避けることが大事です。これは他の先進国では常識となっています。病気がはやっているときは、買い物は手早く時間をかけない、ショッピングセンターなどにある子供のプレイルームなどは立ち寄らない、映画館、屋内のイベント会場なども避ける、などがあげられます。インフルエンザの時期には、図書館なども避けます。子供が病気になるよりはましだからです。
なお、外遊びでは菌やウイルスを吸い込む危険はほとんどありませんので、冬の寒い日でも、天気がよければ外で遊ぶのが良いと思います。

次に、体力をつける、しっかり食べる、よく休むなどで免疫力を強くし、病気を防ぐことはできるでしょうか?
答えは、ある程度は期待できるでしょうが、一般の方が考えているほどではないということを理解してください。病原体が体に入り、病気を引き起こすしくみはとてもうまく出来ていて、残念ながら人間の科学や努力を上回っています。ですから、病気にかかることはある程度は避けられません。問題は、そのあとちゃんと治るか、元気になるかということです。それについては、先ほどのことが大事になります。また、特に子供さんは、様子を見るというより、早めに病院にかかるのが良いでしょう。

ワクチンはどうでしょうか?
これは、先進国、特にアメリカ等ではとても重視されていて、日本人の認識、常識とはまったく異なります。とにかく予防できるものは全部する、といった考え方で、おたふくかぜ、髄膜炎菌、B型肝炎、水痘などは全て国の負担ですし、逆にきちんと受けない場合は学校に入学できないことがあります。日本からの留学生でも、ワクチン接種の証明書が必要な場合が多いのです。「みずぼうそうをもらってくる」、「今おたふくが移ってしまえば楽」という考えは危険です。運が悪ければ髄膜炎、脳炎になりかねませんし、ほかの後遺症が残る場合もあります。人間が出来るただひとつの確実な予防法ですので、このことを良くご理解ください。
なお、虫に刺されて起こる病気としては、日本脳炎が有名ですが、現在ワクチンの改良中ですし、ここ10年ほど子供の患者の発生がありませんので、もう少しお待ちになるのがいいかと思います。

2006年9月1日掲載

 

 

   

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佐藤 宏一先生
佐藤 宏一

はじめまして。このコラムを担当いたします佐藤です。アクセスされる方が子育て中の女性が中心とのことですので、主に子供の病気やそれに関係することをお話したいと考えています。

また、私自身4児の父親で、夫婦二人でばたばたと子育てをしております。その経験で少しでも参考になることがありましたら、おいおいご紹介したいと思います。
略歴: 北海道出身 筑波大学卒 
筑波大学および関連病院勤務の後、北海道の僻地診療に携わる。

その後つくば市にてさとうクリニックを開設、現在に至る

所属学会: アレルギー学会、循環器学会、内科学会、プライマリケア学会

 

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