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病院便り

 

 
子育てを頑張るママとパパのために、こどもの病気や身体のことなどの情報を分かりやすく皆様にお届けします。担当は、つくば市・さとうクリニックの佐藤先生と、阿見町・秋吉歯科医院の秋吉先生です。
Vol.10 インフルエンザやノロウイルスなど、冬に流行する病気
こんにちは。11月になり、ようやく(?)寒い季節になってきました。
あちこちの医療機関はインフルエンザのワクチン接種や、増え始めてきた風邪、ウイルス性胃腸炎の方などで忙しくなってきました。また、私のところでは喘息やアトピー性皮膚炎が悪くなって来院する方も多くなっています。今回は、寒い季節に良くかかる病気についてお話いたします。

まずはインフルエンザ。飛まつ(咳、くしゃみ、お話などの際に口から飛び出す唾液、痰などを含んだ細かい粒子のこと)を吸い込むことで次々に感染します。感染力は地球最強で、一般のものと、いずれ流行すると考えられるトリインフルエンザは、どちらもあっという間に流行します。
予防としては、ワクチンが最も効果的ですが、小児、特に乳幼児には効果が低く、有効性は30%前後と考えられています。それでも脳症、気管支炎、肺炎などの重症な合併症を防ぐと言われておりますので、ワクチン接種は有効と考えます。
また、不必要に人ごみの中に出かけないことも予防法のひとつです。買い物は手短に。屋内のイベント会場、映画館、図書館などにも注意が必要です。子供が集まる屋内の場所にも長くはいないことです。
治療はご存知のとおりタミフルという抗ウイルス剤が有りますが、必ずしも全員に必要というわけではありません。むしろ、かかっても軽い人たち、例えば青少年、持病の無い50歳以下の大人などにはタミフルは使う必要はないというのが世界の常識です。 トリインフルエンザ流行の時のために、この薬の備蓄が必要なのです。いざとなったらいくらお金を出してもタミフルは手に入りません(原料の一部が天然素材なので、すぐに大量には作れないのです)。ですから無駄遣いはしたくないのが本音。また、タミフルの乱用で薬に耐性を持つウイルスが出る可能性も指摘されていますので、その意味でも、使いすぎは禁物なのです。

次に流行っているのがノロウイルスを始めとする急性胃腸炎、いわゆる「おなかの風邪」です。「風邪」だと思って市販の総合感冒薬を飲む方が結構いらっしゃいますが、ますます胃が痛くなり、吐き気も強まってしまうことがよくあります。なぜなら、これは「風邪」ではなく、胃腸の病気だからです。
治療は対症療法(症状を和らげる)しかありません。「水分や薬なら何とか口に出来る」という場合は吐き気止め、胃酸を抑える薬か胃の粘膜を保護する薬、必要ならば軽い下痢止めを飲んで、少しずつ、無理のない程度に水分を取る、できるだけ安静にしている、などです。「心配だから点滴をして欲しい」と言う親御さんがおられますが、半日やそこらで点滴(輸液)を必要とするほど脱水になることはほとんどありません。大人の安心のために、必要もない痛い注射をするのは子供がかわいそうです。なお、薬も飲めない、下痢のため座薬もできない場合で、高熱が続き、6時間以上排尿がない場合には輸液の対象となるでしょう。

その他、風邪といっても200種類前後のウイルス、細菌が原因となっており、原因や症状はさまざまです。ただし、どの風邪についても「人に移る可能性がある」のは間違いありません。よく患者さんは、「この風邪は人に移しますか?」と質問なさいますが、移らない風邪などありません。大なり小なり感染力はありますから、それなりの準備と覚悟をしていてください。
冬は寒く、また子供も大人も忙しかったりいたしますので、体調を崩して色んな病気にかかりやすくなります。休むときはしっかり休む。きちんとバランスの取れた食事をする。夜更かしは避ける。人ごみは避ける、帰宅したらすぐ手を洗うなどのごく普通の事に、普段から気を配ることが大事かと思います。

2006年11月22日掲載

 

 

   

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佐藤 宏一先生
佐藤 宏一

はじめまして。このコラムを担当いたします佐藤です。アクセスされる方が子育て中の女性が中心とのことですので、主に子供の病気やそれに関係することをお話したいと考えています。

また、私自身4児の父親で、夫婦二人でばたばたと子育てをしております。その経験で少しでも参考になることがありましたら、おいおいご紹介したいと思います。
略歴: 北海道出身 筑波大学卒 
筑波大学および関連病院勤務の後、北海道の僻地診療に携わる。

その後つくば市にてさとうクリニックを開設、現在に至る

所属学会: アレルギー学会、循環器学会、内科学会、プライマリケア学会

 

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